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今から20年ほど前に「ショージ君、日本の住宅のあかりをもっと素敵にすべきだ」「それも君の重要な仕事だよ」と言われました。この言葉を私に語ったのはニューヨークに住む著名な照明デザイナーのポール・マランツさんだったのです。日本にも照明デザイナーが誕生して、公共の建築照明は急激に良くなった半面、住まいのあかりは依然、蛍光灯によるただ明るいだけの光が溢れていました。そんな日本を見て彼は、危惧したのでしょう。まだ若かった私は、「イエス・・・」と答えたものの、それから長い間、何をして良いのか分からずに、ただ時間だけが過ぎて行ったのでした。
『デリシャスライティング』(TOTO出版)は、そんなミッションを私なりに表現した初めての本です。この本は、住宅照明を照明器具というハードウェアからではなく、光の楽しみ方という切り口で語っているのが大きな特徴です。たとえば「ご飯を食べる時にしあわせな気分になる光」「夜中にトイレに行くけれど、素敵な夢の続きを見れるあかり」「1時間くらいかけてゆっくりお風呂に入るための光」などなど、様々なそして超具体的なシーンに対応する照明のアイディアをまとめたもので、出版後「この本は面白い!」と言って頂くたくさんの方々に応援いただき展覧会や講演会を行っています。
また、2年前より『光のソムリエ』というタイトルのブログも開設して「すまいと光」に関するコラムを毎週書いています。
さてさて、では実際の住宅照明デザインですが、私の思いを感じていただいた住まい手の方々とともに毎年1件くらいのゆっくりとしたペースで生み出しております。
この特集では、それらの住宅を改めてご紹介させていただきます。いわば、ウェブ上の展覧会です。「ウォーム・ホーム・ライティング」をご覧くださいませ。
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