ところ変われば夜時間の過ごし方も変わる?先日、東京から沖縄に移住した知人がこんな話をしていました。沖縄は日差しが東京よりも眩しいくらいに強く、特に夏の季節には、暑さも厳しいので日中は外出を控え、陽が落ち少し過ごしやすくなった頃になると、「さーて、今日はこれから何をしようかな」と、活動的になると言うのです。世間一般にも、“沖縄は夜型社会”と言われているようですが、それは昼間の日射量に関係しているのでないか!という持論を展開していたのです。 どうして沖縄が“夜型”なのかというと、東京と違って「終電」という概念がないことや、車社会であること、さらにはタクシー料金が安いことなど・・・さまざまな要因があると思いますが、知人が主張するように、日射量の違いからその理由を探ってみるのは面白いかもしれません。
南のアクティブナイトマーケット、北のリラックスブルーモーメント沖縄では昼間は暑いからシェルターに隠れるがごとく屋内で過ごし、夜になり涼しくなってくると出かけたくなるという先ほどの話から思い出したのは、台湾の街で見かけたナイトマーケット(夜市)です。 台北の幾つもの場所に毎日「夜市」がオープンします。夜20時開店なんていうお店も多くありますが、その一帯がにぎわうのは、さらに遅い時間帯になってからのようです。もう日付が変わろうとする頃には、その町は人の波に飲み込まれます。気温の高い地域では昼間の行動が制限されるが故に夜の方が活発になるというのは、台北も沖縄も同じ理由のようです。 ブルーモーメントとは西の空に太陽が沈んだあと、反対側の東の空から青い光に包まれていく現象で、北欧では日没後2時間から4時間くらい、ずっとこの状態が続いてまいります。この青い空間ではキャンドルや白熱電球の光が美しく映え、美しく静かな時が流れているイメージがあります。こちらも夜時間にレストランや街の一角で夜の到来を静かに楽しんでいる人々がたくさんいるのでしょう。しかし、台北や沖縄と少し違うのは、キャンドルの灯りを灯す静かな光環境でゆったりと夜時間を楽しんでいるのです。
(左)台湾、台北のナイトマーケット(夜市) photo by Tomas Fano
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