フランクフルトにてこんにちは、東海林弘靖です。ひと月ほど前のことですが、ドイツ、フランクフルトで開催された照明の国際見本市「Light + Building (ライトアンドビルディング)」に行ってまいりました。2年に一度のペースで開催されるこの巨大な見本市は、メッセ・フランクフルト会場の全域を使って開催されています。そして回を重ねるごとに、その規模は大きくなっているようです。開催期間中は夕刻から関連イベント「Luminale(ルミナーレ)」として照明インスタレーションがフランクフルトの街のあちこちで展開されるので、この時期のフランクフルトは市を挙げて「光の祭典を成功させよう!」といった雰囲気に包まれます。 今回はこのルミナーレに日本人のライトモードアーティストこと、柏原エリナさんが参加していらっしゃるとお聞きしていましたので、現地でお会いするのを楽しみにしておりました。彼女の考える光のパフォーマンスは、RGB光の三原色を自在に調色できるシステム付きドレスをまとったパフォーマーさんが音楽に合わせてダンスをするというものなのですが、このドレスはただカラフルに光るだけではありません。パフォーマーさんが指し示す先の色をワイヤレスで離れたところに待機する柏原さんのもとへ送ります。その色をPCでグラフィック処理をし、さらにドレスのRGB調色システムに指示を送る・・・光のDJ、まさにライト・ジョッキーを行っているのです。
がっかりなパスタみなさんはイタリアンなお店でパスタを注文した時に、なんだか歯ごたえのないうどんのようなパスタが出てきてガッカリした・・・という経験はないでしょうか? 私は以前、ニューヨークから車で2時間程離れたペンシルバニア州の田舎街を訪れたときに、久しぶりにパスタを食べよう!ということになり、現地の方に連れて行かれたイタリア料理店でこういった柔らかすぎるパスタが出てきて、とてもがっかりしたことがあります。 確かにそのお店は“イタリア料理”と看板には掲げているものの、メニューには、ハンバーガーやらステーキなど、実に“アメリカン”なものもありましたから、本格的なイタリアン=アルデンテに茹でられたパスタを期待するほうが野暮だったのもかもしれません。しかし、日本ではそんなに高級な店でなくてもきちんとしたアルデンテのパスタが出てくるお店はたくさんあります。では、その違いとは一体何なのでしょうか? 今回は、ほどよく茹で上がった“アルデンテ”なパスタに例えて照明の話をしてみたいと思います。
興味をそそられる“ガテン”なもの「ガテン」というのは、かつて出版されていた求人誌のタイトルなのですが、その求人誌は建築・土木、ドライバーや修理工など、いわゆるブルーカラーに特化した情報を扱うものでした。現在は休刊になっているようですが、創刊が1991年と言いますから日本はバブルが終わりかけた頃、この求人誌とそのコマーシャルが大ヒットして、「ガテン系」なる言葉も生み出されてきたのです。 ガテン系・・・そうです、何事にも体を張って忍耐強く働くタフな奴、・・・そんなイメージがバブル崩壊から次なるIT時代の中で頼もしく見えたものでした。さて、照明器具の世界においても、どんな過酷環境の中でも安全で確実に光を放つガテン系な照明器具というものを見出すことができます。今日は私が長年愛しているタフで魅力にあふれた照明器具についてお話してみます。
良い音楽、美味しい料理にあるものは?最近購入したスピーカーの音がとても良くて、音楽を聴くのが楽しくなるという知人の話を聞きました。何でも、そのスピーカーでCDのクラシック曲を聴くと演奏しているそれぞれの楽器の音がきちんと聞こえてくるのだそうです。曰く、「音の層がとても厚く感じられる」というのです。 確かに料理などでも、その料理をはじめて口にした時から、時間の経過とともに味わいの印象が変化することがあります。美味しい!という表現の奥にはこのような複数の味わいのレイヤー(層)があるからなのだと思うのです。スピーカーの話も同様で、音の厚みが感じられる良いスピーカーで聞けば、臨場感も増すというものです。さて、この「厚み」の話は、私の担当する光の世界にも当てはまるように思います。実は、私も先日あるプロジェクトで照明の最終調整中にそれを実感することができました・・・・。
今年のトレンド的照明は?まだまだ寒い日が続いておりますが、ここ銀座の街のショーウィンドウはすっかり春のイメージとなりました。ファッションの世界ではその年のトレンドがいち早く発信されますから、ショーウィンドウを眺めているだけでも今年の流行りがよくわかります。一方、照明業界は?というと、一般の方が“これが流行り!”とわかるほどの年ごとの違いはあまり目に見えてこないかもしれません。 私たちの業界はどうやら数年単位での波があるのかもしれませんが、その大きな波の気配を何となく感じることはできるかもしれません。今年は4月にドイツフランクフルトでLIGHT&BUILDINGという世界最大の照明見本市が開かれる年となっています。さあ、そこではどんな波を感じられるのでしょうか? そして、日本ではどんな波が起きようとしているのでしょうか?
スタジオに大きな箱が届いた!その中身は・・・?1月の半ばごろでしょうか。LIGHTDESIGNのスタジオにものすごく大きな箱が届きました。いったい誰から何が送られてきたのだろう?と、不思議に思って、大きなその荷物の送り元を確認すると、遠くイタリアから送られてきたものだとわかりました。 早速、一辺が1ⅿもありそうな立方体の箱を開けてみると、その中にはたくさんの梱包材が入っており、それをさらにどけていくと綺麗な化粧箱が出てまいりました。化粧箱のほうも結構大きめでしたし、照明デザインの事務所に届く荷物ですから、きっと照明器具か何かだろうと思っておりました。そう思いながら開けてみてびっくり、「ワオーッ!」と嬉しい叫び声をあげずにはいられませんでした。さて、その中身とは・・・?
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