Vol.69│わくわくするあかりの未来 -ライティング・フェア2015

照明デザイナーが牽引する“これから”の照明
投稿日:2015,02,26
photo by 公式サイト (写真は2013年開催時の様子)

照明の見本市

来週は3月3日(火)~3月6日(金)の4日間に渡り、東京ビッグサイトにて「ライティング・フェア2015」が開催されます。今回は昨年に設立された一般社団法人日本国際照明デザイナーズ協会(IALD Japan)も「企画協力」のクレジットを頂き、全面協力の体制で臨んでいます。

会場では照明メーカーの新商品や技術を紹介するだけでなく、照明の使い方や楽しみ方、具体的な事例の提示など、ソフトウェアとしての照明を見ることができる展示会となっています。また、生活に密着した照明の話題や、映画やアートにまつわる照明デザイナーのトークショーがあるなど、今までにも増してワクワクするイベントに仕上げています。さて、今日はそのイベントの案内と見どころをご紹介することといたしましょう。

 



照明デザイナーによる今後の展望

ライティング・フェア2015は、東京ビッグサイト西1、2ホールで開催されますが、その中央にアトリウムと呼ばれる空間があります。ここには「ライティング・ステージ」が設けられ、例年通りさまざまな講演が行われます。まずは、この場所での見どころからご紹介させていただきます。

まずは、初日3月3日(火)14:40~16:20に行われる「照明デザインの今 2014 IALD AWARD、IES AWARDから照明の世界的動きを探る」に皆さま是非お越しくださいませ。ここでは、昨年国際的な照明アワードに輝いたプロジェクトを照明デザイナーが語ってまいります。そして、私も講師を務めさせていただき、国際照明デザイナー協会のアメリカでのアワード作品である「名古屋第二赤十字病院NICU」プロジェクトのお話をさせていただきます。
 
それから、同じステージになりますが、このプログの「Vol.65 照明写真家」でご紹介させていただいた金子俊男さんによる講演がございます。開催は、3月5日(木)11:30~12:15です。1980年から今日まで撮り続けてきた建築照明の写真をまとめて見せていただく予定で、いわば日本の照明の変遷を見るかのような内容となるでしょう。ライティング・フェア入場者は、ここでのレクチュアの受講料は無料で、先着順で着席することができます。
 
また、同じビッグサイトの会議棟1階では、4日(水)と5日(木)に限って日本国際照明デザイナーズ協会とライティング・フェアの共催によるセミナー「照明デザイン国際セミナーENLIGHTEN ASIA」が開催されます。こちらは事前申込制の有料イベントですが、世界を舞台に活躍する代表的な照明デザイナーの話を聞くことが出来る貴重な講演です。

初日3月4日(水)は、初代日本国際照明デザイナーズ協会代表で日本を代表する照明デザイナーの石井幹子さんと、内閣官房参与、前ユネスコ大使の木曽功さんによる基調講演「光は文化を創る」から始まり、私は同日の13:00~14:00で、このブログのVol.59ポール・マランツさんのことでお話しているニューヨークの照明デザイナー事務所「フィッシャー マランツ ストーン社」の プレジデントであるチャールス・ストーン氏をお招きし、「文化のひかり:感性と土地由来のもの」というテーマでレクチュアをいただきます。このセミナーでは、私がモデレーターを務めさせていただきます。英語のレクチュアになりますが、同時通訳でお楽しみいただけます。



照明の未来を知りたい・・・

2年に1度開催されるこのライティング・フェアでは、毎回新しい照明テクノロジーを基軸に商品紹介のイメージが強かったのですが、今回はいままでとちょっと違って、照明の未来を語ろう!と張り切って準備をしています。先ほどご紹介しましたアトリウムのライティング・ステージ横では、そんな未来の照明をお伝えする特別企画「コレカライト」が皆様のお越しをお待ちしています。ライティング・フェア入場者は、参加料無料です。

photo by 公式サイト


今回の目玉と言っても良いのがこの「コレカライト」なのですが、不思議な呼び名・・・、ちょっとドラえもんの道具を彷彿とさせるようなワクワク感が良いと思いませんか? 展示企画チームの照明デザイナーが発案してみんなで温めた新企画は、“新技術”や“ハードウェア”と共に人々の暮らしを明かりでワクワクするような未来のコンセプト、プロトタイプを映像やジオラマ模型、サンプル展示でご覧いただけます。

またこのゾーンでは、前回2013年の企画として大好評を得た、ラジオ番組風トークショーのスタジオが設けられトークショーが開催されます。トークテーマは「コレカラのあかり」です。 私は3月5日(木)14:30~15:10に「あのSF映画で見た!? 未来のあかりとコレカラ」、3月6日(金)15:30~16:10に「あのオールドシネマで見た!? 未来のあかりとコレカラ」というタイトルでパーソナリティーを務めさせていただく予定です。

さらに今回の初めての取り組みとして、「コレカライト探検ツアー」というものが企画されています。これはライティング・フェアという大きな見本市の中を、女性照明デザイナーがツアーガイドとなり、デザイナー視点から会場の見どころを案内するという贅沢なイベントです。参加は無料で先着定員各回20名、4日間の各日1回、のべ4回の開催となっています。今年は技術面だけでない、照明デザイナーが企画から携わったワクワクする内容も盛りだくさんで皆様のお越しを心よりお待ちいたしております。

そうそう、大切なことをお話していませんでした・・・メイン会場の中では、200社を超える照明関連メーカーのブースが並んでいます。皆さん、美しく晴れやかな照明展示、そして省エネテクノロジーや未来を感じるアカリの世界をぜひ楽しんでいただきたいと思います。この私は、4日間きっちりと会場のどこかにおりますので、是非声をかけてくださいませ。

総合案内サイト:ライティング・フェア2015, ENLIGHTEN ASIA in japan 2015

 

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PROFILE
東海林弘靖 / Hiroyasu Shoji

1958年生まれ。工学院大学・大学院建築学専攻修士課程修了。
光と建築空間との関係に興味を持ち、建築デザインから照明デザインの道に入る。1990年より地球上の感動的な光と出会うために世界中を探索調査、アラスカのオーロラからサハラ砂漠の月夜など自然の美しい光を取材し続けている。2000年に有限会社ライトデザインを銀座に設立。超高層建築のファサードから美術館、図書館、商業施設、レストラン・バーなどの飲食空間まで幅広い光のデザインを行っている。光に関わる楽しいことには何でも挑戦! を信条に、日本初の試みであるL J (Light Jockey)のようなパフォーマンスにも実験的に取り組んでいる。






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