熟成を確かめる・・・ワインの世界では、特殊なツールを使って、数年後の熟成した状態を確かめることができるのだそうです。それはクレ・デュ・ヴァンという道具で、見た目は単なる金属のプレート棒なのですが、ワインにこの棒を1秒浸すと1年後の熟成を確かめることができる、魔法のようなものなのです。これは、あくまでワインのソムリエ用に開発された測定器具で、ワインそのものの熟成を促すものではありません・・・。 さて、では光のソムリエの場合はと言いますと、偶然にもここ数年でやはり非常に便利な魔法のようなツールが登場しているのです。 光の何を測定するか?そのツールとは写真に写っているものです。その姿を見て「なーんだ照度計か。」と思うかもしれませんが、それはちょっと残念です。これは分光照度計というもので、私は2年ほど前に購入したものです。形は従来の照度計と類似しています。上部の白い半球体で受けた光を測定することに変わりはありません。しかし、照度計は光の明るい暗いは測れても、光の色味までは測れません。 これまで色味を測る機器は色温度計(色彩色差計)といって、何ケルビンという単位で光が青みがかっているのか、赤みがかっているのかを示すものがありました。 じゃあ、色温度計と照度計があれば良いじゃないかというと、そうでもないのです。たとえば、色温度が3000K(ケルビン)は、電球色という色味を指しているのですが、一口に3000Kの電球色といっても明らかに異なる色味のものがあって、その違いを識別することまでは、できなかったのです。3000K電球色という表記は、その光に含まれる様々なスペクトルの平均値みたいなものなので、その組成までは言及することができませんでした。 分光照度計のスゴいところ分光照度計のモニター
|
![]() PROFILE
|
Copyrights (C) 2012 LIGHTDESIGN INC. All Rights Reserved. |